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Channel: 布とお茶を巡る旅
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紀波さんの扇子

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アトリエ・kinamiさんからこんなお知らせがありました。
先日、4月の作品展が延期になった事をお知らせさせていただきましたが、お仕立てに出していた扇子が仕上がってまいりました!
せっかくなので、扇子と日傘に関して夏までの間、送料をサービスでご案内いたします。この機会に是非ご覧いただければ幸いです。
(サイトより写真を1枚だけ拝借して ⇊ ご紹介いたします)
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それで久しぶりにじっくりサイトを拝見していたら、
とっても好みな扇子を見つけてしまいました!



昨日届いたのがこちら。
扇子用のたとう紙に手描きの掛け紙が掛かっています。
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ワクワクしながら開くと中にも猫が…
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選んだのは「黒の扇子 ポピーに蝶」です。
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紀波さんの扇子は一番細い糸の羽二重の2枚の生機の間に
繊細な和紙の切り絵を挟んで作るのですが、こちらは
黒の上に薄絹を乗せると折角の黒の切り絵のすっきりとしたキレが無くなるので、苦肉の策で裏に薄絹を2枚重ねて貼ってあります。
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*****


紀波さんの扇子に出会ったのは池袋にあった東花風で、
ブログを見たら2005年のことでした。
こんな写真しかなくて残念ですが「落水紙扇子」です。
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これは現在姉のところで活躍中(のはず)



そして2007年に初めて扇子作りのワークショップに参加しました。
この時は白い葉脈の扇子を作ろうと思っていたのに、
ピーニャの藍染ハギレに惑わされてついこんな扇子を作ってしまいました。
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「ピーニャ」と「藍染め」に弱い私です。

でも欲張ってちゃんと葉脈も入れていましたね。
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今度こそ「白い扇子を作るぞ」と硬い決意で参加したのが
2008年の秋のワークショップでした。
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小さいけどこちらの写真の方がよくわかるでしょうか。
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扇子作りのワークショップにハマってしまって、
2009年の秋にも三度の挑戦!

この時はなんと扇面が羽二重ではなくてピーニャでした♬

しかも骨の数が多く(紳士45本、婦人40本)
扇面の幅が短い「大短地」の扇子もあったのでそちらを選びました。
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3本作ってさすがに「作る」ことには満足しました。


今回のお知らせでじっくりサイトを見て思ったことは、
やはりプロの仕事は違うなぁということでした。
ひとつひとつ拡大して3日間じっくり鑑賞。

それを繰り返しているうちに
どうしてもプロの扇子が欲しくなってしまいました。

「母の日の贈り物にいいですねぇ」ってメールに書き添えたら、
「母の日のプレゼント第1位だったのは30年も前になりますか
 中国製が、数で勝つようになって。
 扇子の地位がすっかり下がってしまいました。」とお返事が。


そういえば私の古い友人が中国で日本の100均用の商品を作っていて、
かつて扇子で大ヒットを飛ばしたという話を思い出しました。

帰国した時に新幹線に乗ったら、車両のあちこちで
自分のところの扇子を使っている人を見かけて、
この新幹線全体だと何十本、それが一日どれだけ走っているのか
ワクワクしたよと言ってましたっけ。
この友人の中国での長い悪戦苦闘の時代を知っているので、
私は黙ってその話を聞いていました。

*****

6月14日に日本橋三越で「薄絹と葉脈で作る白い扇子」という
ワークショップがあります。
絶賛受付中!です。




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