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Channel: 布とお茶を巡る旅
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津田千枝子さんの型染展へ

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最終日の前日、青土の薫さんにお誘いを受けて
津田千枝子さんの個展に行ってきました(18日で終了しています)

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毎年12月に八木さんでの個展も20回目の今回が最後ということで、
着物ファンだけでなく津田さんのファンがたくさんいらしていました。
(下地康子さん・白井仁さん・横尾嘉美さん!お会いできて嬉しかった)

沖縄のぎぼっちや月日荘さんにもお会いできて、
ちょっとした田中昭夫同窓会のような気分にひたってしまいました。

ギャラリー啓さんから去年の暮れに津田さんの元に届いたという
100年ものの大麻布の帯に薫さんと私は釘付け。
とくに薫さんはその布に魅入って帯の前から動こうとしませんでした。
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啓さんは帯に染められそうな質と量の布と出会うと、
よく津田さんに連絡してくれたそうです。
津田さんがこの布のことで電話した1週間後に事故にあわれた啓さん。
染めたら見てねという約束は果たされませんでしたけれど、
代わりに不肖・ワタクシが拝見しておきましたよ、啓さん。
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そんな素晴らしい素材たちが津田さんの元へと続々と寄ってきます。

津田さんの染めは素材との対話から始まります。

ところがここ数年、津田さんから「この布もこれが最後」とか
「あと数本になりました」とか「もう作る方がいなくなりました」という
言葉が作品に添えられるようになってきました。

八木さんのSNSの写真を見ると今回だけで32本の帯。
20年間ですから八木さんだけでも700本近い帯を
発表しつづけてきたのでしょうか。
津田さん、すごいです。
ほかでも個展をされていますから、
いったいどれくらいの帯を染められてきたのでしょうか。

15回目の個展の時にそれまでの作品の冊子を作られましたが、
今回はその続きの5年分をまとめたものを作れらました。
(協力・けろ企画)
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表紙には前の冊子と同じく、小さな裂が貼られています。
青:綾織タッサーシルク 藍(私は青をいただきました)
黄:HPEラオス手織布 ミロバラン・赤:ムガシルク 茜

この冊子の中で八木さんは「津田さんの仕事」というタイトルで
言葉をよせています。
型染の領域を超えた型染
津田さんは型紙、木版を用いて染めをなさいますが、
その作風は従来のものに倣うことなく自由で独創的です。
(中略)
津田さんの染めの特徴は優しい線と輪郭であり、
思いもつかない色の組み合わせがそこに命を吹き込んで
いるようです。
そしてどんな小さな作品にも津田さんらしさは宿っています。
といっても津田さんはお仕事を引退するわけではないので、
どうぞご安心を。

津田さんとは、中国・イタリア・ミャンマーと布旅を
ご一緒させていただきましたけれど、
またいつかどこかへお供したいです。

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