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Channel: 布とお茶を巡る旅
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「葛」について考える

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今年は葛の花が例年より多く感じます(←当社比)
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散歩していると地面に花びらが落ちていて
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訝しがって見上げるとほら葛の花…
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そんな場面にたびたび遭遇するので「今年は多い」と感じたわけです。

そんなことをFBでつぶやいたら様々なコメントをいただきました。

「お茶にして飲むと色がきれいです」
「羨ましい、リースの土台に欲しい」
「うさぎの餌にせっせと採取して乾かしてます、とても採りきれませんが」
「今年初めて葛花酒を仕込みました。
 香りを閉じ込めたようなお酒になる予定です」

しかし一番共感したのかこちらのご意見!
「竹より厄介者。うちの裏山も覆い尽くされてます」

繁殖は種子からの発芽の他に、地上を伸びる茎の所々から根を出し、株を広げる。不用意に刈り取ると、所々に残った株から再生し、かえって個体数を増やしてしまうことがある。とありました。
なんと「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定されるという不名誉。

わが家の近辺でも、もううんざりするほど見かけますが、
根府川あたりはそれこそ「葛の無法地帯」です。

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海が見えていい景色とうっとりしていると
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その手前は葛だらけ
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道路の向いは葛におおわれていました。
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ここまでくると侵略の意思があるとしか思えない、困ったものです。
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葛の繊維は透明感があって美しいです。
その布は江戸時代には袴、裃、陣羽織などに用いられました。
いまでも帯の素材として人気があります。

根からは葛粉が採れます。
薬としても「葛根湯」として知られていますね。

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花も葛花(かっか)と読んで煎じて飲むと二日酔いの嘔吐や予防に
効果があるとされていますし、最近では「葛の花由来イソフラボン」に
内臓脂肪を減らすのを助ける働きがあるとうたったサプリメントも
販売されています。
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これはあくまでも「助ける働き」であって「やせる」という表現には
消費者庁から「景品表示法違反」として措置命令がでていますので
過度な期待はなさりませんように(←自戒を込めて)

昔は馬の餌として重宝されたし、蔓は結束用に活用されていたそうです。

残念ながらこんな時代では「厄介者」でしかなくなってしまいました。


うさぎの飼い主さんがネットで調べたら
「乾燥葉を4枚で500円で売ってました」と教えてくれました。

もしかしてすご~いお宝の山に取り囲まれているのかしら。
「葛の葉御殿」も夢じゃない?

な~んてね。



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